風景写真で構図の知識は必ず必要?|はっと心に響く写真を撮る秘訣について

風景写真で構図の知識は必ず必要?|はっと心に響く写真を撮る秘訣について

はじめに

風景写真を始めた時多くの写真の経験者から

まずは構図をしっかり学ぶことが大切だ!」と言われたことがあります。

(構図の例)

なるほど!と思った僕はとにかく構図を勉強してみました。

そこで一番はじめに思ったこと。

つまらない

そう、この一言です。

僕は現在風景写真家として活動しており、仕事もしています。

しかし、やはり今も変わらず構図について学ぶことに関しては

「つまらない」「あまり必要性を感じない」と思っています。

その理由は、構図がいくら素晴らしく完璧でも心に響く写真とは言えないからです。

極端な話、構図の知識がなくてもいい写真は撮ることができます。

多くの人が口を揃えて「構図は大事」と語っておりますが、僕は

構図は後に体感的に身についていく物だと実感しているので、特に初心者の人は

最初のうちは逆に構図について深く考えすぎず、どういうものを撮りたいのかについて深く

学び実践して行くことをオススメします。

さて、こんな反逆的な意見を持っている僕ですがそれなりに理由があるので

是非最後まで目を通して欲しい。

構図はなぜつまらない?

 

一般的に呼ばれる構図のパターン

よく本などで見る構図と呼ばれる物の中にはこんな物があります。

  • 二分割構図
  • 三分割構図
  • 日の丸構図
  • 額縁構図
  • トンネル構図
  • サンドウイッチ構図

など一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

目の前に広がる世界をこれらのパターンの枠の中にはめ込み、切り取っていく感じです。

分かりやすく言うと、決まりごとに景色を当てはめて切りとるといったイメージ。

 

決まりごと=構図ではない

 

そもそも『決まりごと=構図』と無意識のうちに認識されていること自体が

なんとなく間違いなのかなと最近思っています。

構図はものの位置関係、配列を示す言葉であり、そこにこうあるべきだ!という

一定の決まりごとは存在しません。

目の前に広がる景色の中で「これは見ていて心地いいな」とか

「心にグッとくる一面だな」と感じて切り取ったものは当然良い構図と呼んでいいのです。

よく聞くあの構図達に当てはまらなくても駄目な構図とは決してなりません。

逆に何故自らそのようなフィルターをかけて視野を狭くし景色を眺めなければ

ならないのでしょうか?そんなつまらないことはありません。

もっと自由な発想で、純粋な気持ちで景色を捉えれば良いのです。

良い構図とは「心が動きやすい」シーンのこと

槍ヶ岳山頂

良い構図とは何でしょうか?

いくつかの構図パターンに当てはまったもののが良い構図となるのでようか?

これは違います。

良い構図とはまさに「心が動き易いシーン」のことです。

ものの配列関係性、そしても含む全ての要素がうまく組み合わされば

それは人の心を動かします。

つまり、その組み合わせが良ければ『良い構図』と言えるのです。

よく山を登っててふっと下界に目をやると一瞬「はっ!!これは!」といった

心を動かす光景があります。その光景には既に様々な要素がうまく融合されてできた

立派な構図となっていることが多いです

そういった感動に目を向けるには日の丸うんぬんといった構図のことをいちいち

考えていてはチャンスを逃してしまいます。

 

心に響く写真を撮る秘訣とは

では心に響く写真撮るにはどんなことを意識していけば良いのでしょうか?

パターン化された構図に当てはめるだけでは心に響く構図は作れません。

ひとまず、これまでの構図のことは横に置いて「心に響く写真」を撮る秘訣で一番

重要なことを説明します。

心が動く瞬間の分析

はっ!と思う綺麗な瞬間を見たらまず何故自分が感動したか深く掘り下げる

癖を付けましょう。

に感動したのか、なのか、位置関係なのか、光の当たり方なのか、なるべく

細かく分析しましょう。そして可能であれば太陽や月の位置、周囲の物の位置関係も

どうなのか観察しましょう。もしその場でできなければ写真に撮って家に帰ってから

もう一度じっくり時間を撮ってノートにでも書き出して見ましょう。

「あー綺麗!」で終わってしまっては本当にもったいないです。

実はそこには素晴らしい構図の要素が多く含まれています。

分析の方法

心が動く瞬間の分析には大きく分けて二つやり方があります。

現場に出て実践する方法

実際に外にでて実践する方法。

現場に出て分析することは体感も含まれるので記憶に残りやすくアウトプット

も比較的スムーズにできます。

写真家の写真を用いて実践する方法

写真家の写真を用いて実践する方法。

現場に出て行う分析だけではどうしてもその方法だけでは更に上を目指せない

デメリットがあります。

そこで有名な写真家、自分の好きな写真家、お手本にしたい写真家の写真を

用いて同じように分析していく方法があります。今はインターネット上で簡単にしかも

無料で世界中の写真家の写真のギャラリーを覗くことができます。

是非いろんな写真家の写真を分析して自らの撮影で実践してみましょう。

いうまでもなく吸収したらアウトプットが大切です。

データの蓄積と経験量から得られる能力

心が動いた瞬間の分析を外に行くたびに繰り返して実行していくと

経験量も増え色々な能力がつことに気づくでしょう。

経験と照らし合わせる力

経験も増えてくるとある程度過去にあった感動した光景、綺麗だと感じた光景と

照らし合わせて、近いものがあるぞと認識できるようになります。

例えば、

手前に花が咲いていて、その後ろに岩があって、その後ろにかっこいい形の山がある

など、それまでの経験があればあるほど気づくことができます。

これはおそらく一番最初の段階で身につく力でしょう。

予測する力

今度は少しレベルアップした段階で、同じ条件だけではなく、前回と似た条件に

するにはどうしたら良いかを考える力、つまり予測する力です。

例えば、あの構図を作るには、もう少し高い場所から見下ろす方がいいななどです。

前回の記憶を思い出し、自ら移動したり、目線の高さを調整し構図を作ることが

できるようになります。

創造力とセンス

そして最終段階が想像力とセンス。

つまり照らし合わせる力と、予測する力のような既存の情報を元にするのではなく

全く新しいアイデイアを生み出す力です。

この段階にいけるのはかなり上級者だと思います。

もちろんこれまでの経験があるからこ得られる力であることは間違いないです。

まとめ

構図とはあなたが自由につくれるものです。パターン化された枠を用いて

目の前に景色に当てはめるのはとても勿体ないことです。

心に響く写真が撮りたい!

そう強く思うのであれば初めから型のある構図を使用していくのではなく

何故感動したのか、そのルーツを分析し実践していきましょう。

そして経験を積んだとき、ふっと、こう思うのです。

「あ、いつも感動しているこの光景は三分割構図と呼ばれる構図に分類されそうだな」

こんな位でちょうど言い訳です。

型としての構図を習得していくよりも、もっと解像度の高めて経験、技術を

習得していきましょう。

分析に適した教本